黒猫
『はい、あがりっ』
頭に付けた三角の耳、チューブトップと長いしっぽ付きのショートパンツ、手には肉球がついた手袋。それら全てが真っ黒で、とてもふわふわもこもこした素材でできている。
首には鈴のついた首輪、太ももまで届く編み上げの黒のブーツを履いたユキは、にっこり微笑んで手札の最後の一枚をテーブルに置いた。
特注で作ったらしいトランプには、従来のハートやダイヤの代わりにハロウィンらしくカボチャや蝙蝠、そしてなぜかDの顔が描かれている。もちろんトランプを伏せたときに見えるのはボンゴレのマークだ。
ユキがあがりを表明したことで、まだ残っているメンバーが焦り始める。
ゲームは大富豪。大貧民となった者が、文字通り今までのゲームで獲得したチップやお菓子を没収されるのだ。
続きを始めるメンバーをくすりと笑って眺めた後、ユキは談話室を見渡して首を傾げた。
先程から見当たらない人物がいる。
まだ大富豪の決着がつきそうにないので、ユキはその人物を探すために談話室を出ることにした。
さてどこを探そう…?
屋敷の外に出てみる ……10ページにジャンプ
彼の部屋に行ってみる ……11ページにジャンプ
上の階から物音が聞こえる ……13ページにジャンプ
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