噛みしめていたいよ

*刺客とお着替えシリーズ
*夢主が大統領の娘

「いっ…」
「ナマエ様、これ以上はお身体に障るのではないでしょうか。やめておいたほうが…」
「だい、じょうぶ…いいから締めなさい」
壁に手をついて、冷や汗を流しながら命令してくる大統領のご息女は酷く苦しそうだった。女性というのは分からない。肺や腹を潰れる寸前かというほど圧迫してまで体型を細く見せたいのだから。
「すいませェん」と声をかけてから彼女の背中に足をかけた。それからコルセットの紐を思いっきり引っ張りあげれば、息が詰まったような、か細い悲鳴が漏れた。背骨を震わせた令嬢は肩越しにこちらを振り返った。彼女は唇を歪ませて笑っている。痛めつけてほしい、と目で懇願してくる令嬢は物乞いのように貪欲で卑しく見え、思わず足に力を込めていた。呻き声をあげながら悶える貴女は醜いのです。窒息死してしまえばいいのに。

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