彼に着いて行ってたどり着いた場所は、ストリートライブをやる人たちが集まる公園だった。
みんな好きな場所を確保してそれぞれの曲を演奏している。

『すごい・・・!』
「だろい?練習帰りに寄り道した時に見つけたんだ」
『そうだったんだ・・・!あ、あそこで歌いたい!』

私が指さした場所は大きなひまわりの写真が載っている看板の下だった。

『じゃあ、ちゃんと聴いててね』
「おう!」

ケースからギターを取り出し、彼が地面に座るのを見て、大きく息を吸った。
ギターを弾き始めると、最初こそ緊張していたものの、段々楽しくなってきた。
自分も自然と笑顔になる。

しばらくすると、周りにどんどん人が集まってきた。
驚きながらも歌い続けていると、沢山の手拍子が聞こえてくる。
彼も驚いているようだった。

1曲目を歌い終わって、2曲目に入る。
完成したばかりのあの曲だ───。

周りが黙って見守る中、私は彼に目を向ける。
彼も私のほうを見ていたため、目が合う・・・。

また大きく息を吸って、ギターを弾く。

もしも僕が、この世界から
君を残して消えていなくなる時に
君が一人で泣いていないように
僕の代わりにこの唄を残すんだ

「君と世界の隙間を埋める言の葉」
届いて・・・

歌声よ響け この世界の果てまで
終わるこの日々を あと少しだけ、続けさせて

描いた答えを 信じているけど
それでも届かない だからさ、歌うよ

歌声よ響け この世界の果てまで
終わるこの日々を あと少しだけ、続けさせて・・・





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