『あの・・・、どこまで行くの?』
「ん?ああ、そろそろ着くよい」

彼は近くに自転車を停めた。

もう日付も変わる頃だというのに辺りは沢山の人で溢れかえっている。
お店も明かりが付いている場所が多く、とても綺麗だった。

『ねぇ、歌う前に街も見ていっていい?』
「ああ、いいぜ!」

こういう場所は初めてなのでついつい彼の手を取ってはしゃいでしまう。

「お、あれ食わねぇ?」
『あれ?シュークリーム・・・?』
「そ!ここのめちゃくちゃ旨いんだよなー」
『でも私お金持ってきてないよ?』
「んなもんは俺が奢ってやるって!」

彼は店に入って行き、シュークリームの入った箱を持って出てきた。

『そ、そんなに食べるの?』
「ん?別に普通だろい?」

すごい勢いでシュークリームを食べる彼。
私も一口食べてみると、甘くてとても美味しかった。

「そだ!ゲーセンも行かね?」
『ゲーセン?私入ったことないよ?』
「マジかよい!?」

それから私たちはゲームセンターに入って、UFOキャッチャーをやったり、ゲームをして時間を潰した。

「じゃあそろそろ行くか!」
『何処に?』
「ストリートライブにもってこいの場所」

彼といる時間は楽しくて笑いが絶えない。

こんなに楽しい時間を過ごしたのは初めてだった・・・───。



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