「なぁなぁイヴちゃん、」
『ダメつってんじゃん・・・』
「一口くらいいいだろい?」

立海大付属中学校の屋上。
残り7分ほどで昼休みも終わる頃。
いつものメンバーでお昼を食べ終わったあと、私が大好きなミルクティーを飲んでいたら二人が一口よこせと言ってきた。

『ダメなもんはダーメー!ってか間接チュ〜なんじゃん!』
「俺は気にせんぜよ」
「そーそー」
『私は気にするから!いやホント!大体ファーストチュ〜が間接でしかも相手がブン太とにおーなんて嫌!』
「小さいとき3人でペットボトル回して飲んだき、大丈夫じゃろ』
「つか、もうファーストキスじゃねぇだろい?」
『あれは幼稚園の頃でしょ!しかもあの日のせいでブン太の風邪私に移ったんだけど・・・。ブン太はいらんこと言わないでーっ』
「あ?俺は風邪なんかひいてなかっただろい、仁王のだろい」
『いーや、絶対ブン太のだ!だって前の日熱出してたし!私とにおーがお見舞い行ったの覚えてないの?うわーうわー』
「あんなのが見舞いかよ!人が寝てる横で人の菓子奪って勝手にゲームやりやがって!ゴミとか放置して帰ってったろい!」
『だって思ったよりも全然平気そうだったじゃん!もっとヒーヒーいってたなら少しは違ったかもねー』
「ヒーヒーってなんだよ!妊婦かよいっ!」
「よくそんな昔のことで言い合いできるのぉ」

さっきまで黙ってた仁王のほうを見ると呆れた顔で私達を見ていた。

『どっからこうなったんだけ・・・』
「さぁ・・・」
「甘いの」
『え?』

噛み合わない会話にもう一度仁王の方を向くと、さっきまで私が持っていたミルクティーが仁王の手にあった。

『あーーーっ!いつの間に!?』
「ブンちゃんと言い合っとる隙にの」
「仁王、俺にもー」
「ほれ」
『せめて飲むならストロー取れ!!』

ブン太は私の言葉を無視して仁王と同じようにストローに口を付けた。

あーもう、何言ってもダメだ。

キーンコーン カンコーン

『もう何もする気ないー。サボる!』
「もうすぐ中間テストじゃろ。出んでいいのか?』
『誰のせいでこうなったと思ってんのよ・・・。私は優秀だからいいんだよー』
「じゃあ3人でサボるかの」
『ブン太いつまで飲んでんの?』
「わりぃ!もう飲んじまった」

嗚呼、私のミルクティー・・・・・・。

ま、いっか。
帰りにロー●ン寄ろ。


幼なじみだからって、私一応女なんだけど。


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