彼の隣は俺のもの。付かず離れず、ではないな。なんと云うのだろう。まあつまり俺らは幼馴染み。生まれたときから当たり前のように一緒で、彼はいつも俺の手を引いてだいじょうぶや、あしはここ。がんばれしま!とジャングルジムを登るのを手伝ってくれたり、逆上がりのなかなかできなかった俺に付きっきりで特訓をしてくれたりした。勉強もたくさん教えてくれた。同い年とは思えない彼の責任感と強さにずっと守られていた。

あれから何年経っただろうか。彼は高一で、俺も高一。追いかけ続けた彼の隣にやっと立つことができた。憧れでもあった大好きな幼馴染みに。竜士は俺の大事な友人で幼馴染みで同級生でヒーロー。俺の、彼は俺の竜士。誰にも渡さない。渡したくない。




(恋人にでもなったつもり?)




違うよ。違わないよ。でも今はまだ幼馴染みを捨てたくはないなあとか思ってるから、もう暫くは世話の妬ける大切な幼馴染みの志摩廉造で居ようかな、なんて。


小さい独占欲、みたいな