チラシの裏 | ナノ
ごみ箱
9月と10月、劇場で見てきたやつの感想

・劇場版ATARU
・怪盗グルーのミニオン危機一発
・ブルー 初めての空へ
・R100

---------------

9/14公開
▼劇場版ATARU

アタルくんの昔のお友達のマドカちゃん(銀歯の堀北)が「また昔みたいに一緒に遊ぼう!」って来日する話。

まずマドカっていうキャラクターが大変好みでして、
10代少女のような潔癖さを持ってして他罰的に自罰的に「汚い大人をやっつける」ことを人生の信条にしているマドカちゃんなので、「汚い大人」代表格である犯罪者には容赦ない。スーパーハカーでもあるマドカちゃんはそのハイパーなコンプーターのようなおつむで綿密なる計画を立て確実に狙った悪いやつらを制裁していきます。もちろん法に照らせば自分も犯罪者ということになるのでそこも一切の容赦も躊躇もなく制裁。よって総銀歯。
最初から最後まで自分の決めたルールに則って、従って、目標を完遂させている。でもそんなすごく自己完結してて、一人で何でもかんでもやってのけるマドカちゃんなのに、アタルアタル言ってずーっとアタルを仲間にしたがってたのはアタルを仲間に引き入れて今までの自分の境遇とかSPBに復讐するためとかそんなんじゃなく、初恋の人であるアタルがずっと好きだったからっていうその女の子の部分にギョワーっと悶えたわけです。
映画版ヒミズの住田くんのように、自分で作った変なルールにギッチギチのがんじがらめにされて世界の見え方が歪んでしまっているマドカちゃんだけれど、彼女にはそばに居てくれる茶沢さんのような天使が舞い降りて来なかったんですね。苦しい。

----------------------------

9/21公開
▼怪盗グルーのミニオン危機一発

料理上手、子供にやさしい、オシャレ、家事の傍ら仕事もしっかりこなすと嫁にしたい怪盗No.1のグルーさんの愉快な仲間達である陽気なバカ野郎ミニオンがアイスに釣られて集団誘拐される話。

とにかくミニオンがかわいい。そしてバカ。最高に愛しい。
1の月泥棒でもお使いに出されたりお守りを頼まれたりして期待を裏切らない大活躍を見せたミニオン共ですが今回は「ミニオン危機一発」ってだけあって奴らだけでわちゃわちゃするシーンがいっぱいある。大概あんだけ居れば冷静なツッコミを入れるやつとか常識的に皆をたしなめる奴が一人くらいキャラクター付けされてそうなもんですがどっこいミニオンは全員バカ。褒め言葉としてのバカ。1で自分の生ケツをカラーコピーして「ケチュ!」「ブヮーハハハ!ケチュ!」「ディヒヒヒ!ケチュー!」って仲間と大笑いしてた陽気さはご健在のようです。
そしてミニオンのいいとこはみんなボスとか仲間への愛に溢れてるってとこだと思うんですがそれもまたご健在。拐われたボスを必死で追っかけるし仲間を助けに敵の根城に乗り込む。家族の晴れ舞台は盛大に祝う。ほんと皆いい奴らなんですよ。かわいくてしょうがないんですよ。
かわいいといえばグルーさんも今回相当かわいかった。三人姉妹に結婚相談所に勝手に登録されたり知り合いの紹介でデートさせられたり過去の思い出が回想シーンで出てきたりとグルーさんの恋愛模様がミニオンの誘拐話と同時進行なんですけど、グルーさんハゲでハンプティダンプティとシルエットがほぼ一緒な所を除けば、料理も子育ても仕事もちゃんとやってるし頭はいいし手先は器用だし純情だし戦ったって強いしなにより優しいし、これで幸せにならなきゃ世の中間違ってるってレベルなのに、あの世界ではイケてない中年って設定なので色々と苦労してる模様なんです。でも世の中は間違ってなかった。冒頭、妖精のピンクのドレスを身にまといシャラララーンとキラキラの粉を振りまいていたグルーさんはちゃんと幸せになりますので安心ですね。よかった。
三人姉妹で言うと、1はアグネス、今回の2はマーゴがフューチャーされてたので3があるとしたらイディスの出番がやっと来るんじゃないかと期待が高まってる。シニカル少女イディスが三姉妹の中では一番に好き。

----------------------------

10/5公開
▼ブルー 初めての空へ

飛べないアオコンゴウインコのブルーが嫁を作りにブラジルに連れて行かれたりサンバを踊ったり誘拐されたりサンバを踊ったりする話。

アイスエイジのブルースカイ・スタジオ作品、しかも鳥だらけってことで見る前に期待し過ぎたかなと反省しています。
なんというかアイスエイジよりもアニメアニメしててキャラクターにエグみがないっていうか小ざっぱりしてる。ブルーは人間かぶれで頭でっかちなペットオウム、ブラジルで出会う同種のオウムのジュエルちゃんは自由で気高い野生のアオコンゴウインコ、この相容れない二匹が誘拐されて鎖で足を繋がれちゃって、ケンカとかしつつも一緒に飼い主のとこまで逃げるっていうストーリーはテンポよく進んでくんですがやっぱ舞台がブラジルのリオデジャネイロってことで合間合間にサンバ調だったりのミュージカルシーンが結構入るんですね。これが中盤くらいでお腹いっぱいになってくる。全体的にストーリー通してあんま入り込めなかったのでワクワク感がそこまでだったかなと思う。
つってブルーが女の子に拾われたかなり最初の場面でボロ泣きしたんすけどね。
本題に入る前の飼い主の女の子とブルーの日常シーンのほうが私的にはぐっとくるものがありまして、ヒナブルーを両手で抱っこして「大事にするね」って言った所でボロボロしてた。
絵?というかキャラクターの見た目そのもので言うと鳥、すんごいかわいいので。もうみんなすんごいかわいいので。視覚的には大満足なんです。鳥もそうだけど途中小悪党みたいな役で出てくる川端康成みたいな顔の猿の集団もかわいい。ここのダンスと、一番の悪役どころで出てる中年キバタンのナイジェルの歌うブロードウェイっぽいミュージカルシーンが楽しかった。
ナイジェルは毛の所々抜けて凶悪な面構えしたデブの元俳優キバタンで、こいつはかなりよい。哀愁ある過去とかわりとどうでも良くなるくらいの性格の悪さとか目付きの悪さとか垂れ下がった目の当たりとか憎ったらしくて人間臭い。唯一こざっぱりしてないやなやつでした。私はもっとこういうのが見たかった。
全体通してラーメン食いに行ったのにそうめん出されたって感じだった。出てきたそうめんおいしかったれどもラーメン食いたかった。

----------------------------

10/5公開
▼R100

1年契約、途中退会なし、日常密着型のSMクラブに入会したけど予想よりすごいことになったんでもう止めたいんですけどって話。

いわゆる「カルトムービー」って言われるような一昔前のアメリカンなコメディ映画を色々パッチワークして薄めたような雰囲気。遅めのタイトルロゴが出るまでしばらくの間SMクラブの女王様たちのターン!なんですけども、そこが見てて一番楽しかったです。列挙すると冨永愛の長いおみ足でのハイキックがあって、寺島しのぶのスパンキングがあって、大地真央の声プレイ、渡辺直美のツバプレイ、でも一番はサトエリ女王様が叩き潰したお寿司を食べるってプレイがよかった。
これだけで一本映画作ってくれたらよかった。
あとの主人公VS謎の機関な展開は付属品くらいでいいかなと。唐突にインタビューシーンがぶっこまれたり迫る追手に手榴弾をぽいぽいぶん投げてみたりとかB級映画にありそうな演出は好き嫌いが激しく別れる所で、真面目にやってんだぜ!どや!ってされるとちょっと痛々しさが受け入れ難いレベルに達するので、そうするとこの劇中劇っていう題材でよかったんだ。正解だったんだって納得できる。
正直映画館でポップコーンとスプライトをお供にスクリーンで見るよりも家で夜通し映画見るうちの一本だったりして部屋で一人でトマトジュースの一杯でも引っ掛けながら「フヒヒ」って見るほうが合ってると思う。


総括:
マドカが好き
「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -