死んだ母親を呼ぶ子狐に、お母さんは星になったと伝えました。
どうして星になったのかと、そう問われた私は死んだら星になるのだと答えました。
星になったお母さんは、ずっと見守っていると伝えました。
たとえそれが幻想でも、子狐の為にはそれが良いと思いました。ただただ死を受け入れることは、難しいと感じました。
けれどその星も死んでしまったら今度はどうなるのかと、泣き腫らした目で子狐は言いました。
その星が死んでしまったら、今度はまた狐か、それともヒトか、とにかくもう一度、此処に生まれてくると言いました。
その時また母親に会えるのかと、子狐は少し明るくなった顔で聞きました。
それは神様しかしらないけれど、いい子にしていればきっと、また会えると言いました。
健気に笑った子狐は、ありがとうと言って去りました。真実を知った顔で、嘘つきに言いました。
真実を知っていることに気付いていた私は、一体何と言えばよかったのでしょう。こんなにも脆い心を傷付けず、ただお互いが幸せになる為には、一体どうすれば良かったのでしょう。
孤独な子狐、原因は私
(それでも救いたいと願った)