嫌いだったあの娘の涙
純粋なくらい真っ黒でいて
理想と違う、想像と違う
そこに愛なんて在るのかしら
安売りしちゃった紅い唇がお好みですか?
歌を失くしたくじらみたいな
君の砕けた翼を拾い集める
信じきって疑いきって、彼女を捨ててしまえばいいのに
魔女になって独りで生きて!
軽やかなステップで生を駆け抜けた少女よ
どこかに彼がいないものか
その前にキスを頂戴
きっとトネリコの下で待っている
星屑の向こうを覗くため
或る愛について、
その森を覗いてはいけない
カチューシャとときめきの相関
呪われてあれ、祈りとあれ
数学少女と文学少年の独白
眠り姫の夢は幸せなのか
偽物しか愛せない
闇夜に泳ぐ
右側に君が足りない
パラボラアンテナに嘘をお届け
それでも生きていてほしかった
最期を見るのが怖いのよ
冷たい左手は温まらない
さよならアルパカ
どうぞ運命をお受け取りください
空虚より哀愁より安堵に生きて
左目のコンタクトを取ってほしい
素数と君と因数分解
いつだってあいつがいない
なんにもないんでしょう、なんでもないんでしょう