そう、気づいた時は私瀕死状態であった。
運悪く車に引かれて死にかけだったのだ。
よくある話で私は天国に行くのを年甲斐もなく思った。

でも、目覚めたらそこは私の大好きな場所だった。



*


22歳、年齢=彼氏いない、よくある話である。
恋人と聞かれたら仕事。

そんな極々平凡でどこにでもいそうな私、藤宮志那。
22歳、年齢=彼氏なし、恋人は仕事。

そんなどこにでも広がっていそうである話の私が交通事故に合い気づいたら天国じゃなく、大好きな文豪ストレイドッグスの世界の中にいて、まさか喫茶うずまきでバイトしてるなんて誰が思うだろうか。

私は思わない、というか普通に信じない。

目が覚めた時どこかの事務所の休憩室だということはわかった。
それでいて、店主らしき人が入ってきて私はここの喫茶うずまきの前で倒れていたんだよって告げられた瞬間、はい?と思わず聞き返した。
そして、まさかと思い半信半疑でここってビルですか?だとしたら上何があるんですか?と聞いたら返ってきた答えはこうだった。

ーーー武装探偵社だよ。

この時点でフラグ立ったー!と思った。でもまさかねー、と思い信じず体のことについて聞かれたので驚くぐらい無傷だったので大丈夫です、ありがとうございます、と伝えここを去ろうとした瞬間言われたのだ。

ーーー君、よかったらここでバイトしない?

それは私にとったら嬉しい話だった。
最初は断ろうと思った。
だが、ふとよぎったのだ。

ーーーもし、この世界が私の知ってる世界であればお金ない、住む場所もないなら何がまずいるかってお金、だって。

それで私はここで働くことを了承したのだ。
ついでに家が家事でなくなったと嘘をついたら店主らしき人は信じきってくれていい寮を紹介するよ!って言ってくれていい家まで紹介してくれた。

店主様々である。
嘘ついて本当にごめんなさい、と心の中でだけ謝罪しておく、本当は泣きそうだ。
今言ったら不審者がられるだろうし。


で、その後諸々お話をし両親もいるかわからない世界なので大きくなったらいなくなっていたと説明してバイトの面接も軽々とこなし、店主わざわざ寮まで連れてきてもらった。


……でも店主、1ついいですか?
ここって武装探偵社の寮じゃないんですか!?

怖くて聞けない…聞いたら負けな気がする。
とりあえず私の新しい住まいは武装探偵社の寮に似た建物だ。