今日は世間一般ではクリスマスと言うものらしい。

人間達にとっては大切なイベントらしいけど、神様なんて信じてない僕には全くもって関係ない。


でも…



「今日もお祈り?」


「えぇ、今日はキリスト様の誕生日だから、いつも以上に祈らなきゃ。」


僕の好きな人は普通の人間で、修道女。

毎日懲りなく協会に行って、キリストとかいう神様に祈りを捧げている。


「女主名前〜」


「なに?」


「祈り終わったらヒマだよね?」

「今日はクリスマスだから、この後キリスト像の掃除をしなきゃいけないの。」


神父様から頼まれたからと女主名前は眉を下げて笑って言った。
その笑みさえも愛しいと思う僕は重症だろう。


でも二人きりの時間が削られるのは気に食わないな…


「そんなのさぼってどっか遊びにでも行こーよ。」

「ダメよ。さぼるなんて事私にはできないわ。絶対無理。」

「む〜…女主名前のケチ、いじわる、もう知らなーい。」


「はぁ(ため息)、あのねー子供じゃないんだからそれぐらいの事で拗ねないで!」


それぐらいの事とか。
僕にとっては二人でいる時間は結構大切な事なのに…


「それにエンヴィーにとやかく言われる筋合いな…っん」


僕は女主名前の言葉を人差し指で制した。

「僕は女主名前の事ずっと一緒にいたいぐらい大好きなの。」


分かる?と僕が言うと、女主名前の顔はみるみるうちに赤くなっていった。



「…私も大好き。」



エンヴィーのこと、なんてキミが顔を赤らめたまま言うから


このまま連れさってどこかに監禁したいなんて思っちゃったのは僕だけの秘密


聖なる夜の誘拐事件
(墜ちるなら二人一緒に…)(さぁ、どこに行こうか?)



 



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