P4主→月森






「あの、ちょ、冷たいっ!」


白いものが私を襲っている!
誰がこいつに襲われると考えただろうか。少なくとも私は考えなかった。

加害者その1は我関せずを決め込んで、私を確実に冷やしてくる。
加害者その2はそれはそれは楽しそうに、加害者その1を使いながら私を見てくる。ああああ、そのいやらしい目をやめなさい!あ、や、ちが、やめてください!


「苗字、さあ頼むんだ、私を食べてくださいと!」
「誰が頼むかぁあ!」


加害者その1、別名を月森と言う。
我らがリーダーだけど、何故か私にだけはものすごいSになる。迷惑。


「へえ、そんな言葉遣いをして良いと誰が許した?いやらしく身体に生クリームを塗りたくった苗字さん」
「いやらしく塗りたくったのは月森です。私じゃないです」
「ハハハハ!全く、いやらしいなあ!」
「人の話を聞け!」


加害者その2、別名を生クリームという。
月森から、菜々子ちゃんにクリスマスケーキを作ってくれと頼まれたから行ったっけ、こんな展開になりましたよ!
生クリームが余ったからどうしようと言ったらね!言った私が間違いでしたか、そうですか。
月森は生クリームの入ったボールを抱えたと思うと、生クリームを私の顔に塗った。
そっからはもう…語りたくない。



「ほら苗字、そんなにたくさん生クリームをつけてどうするんだ?」
「シャワー貸してください。洗い流します」
「勿体ないじゃないか」
「勿体ないことしたのはあんただよ」
「舐めてやる。身体を貸せ」


身体を貸せってあんた…。
そんなことを考えてるうちに月森は私の顔に舌を這わせる。
加害者その1はどんどん消えていく。
うわ、本当やらしい。



「おい声出せ、抵抗しろ、面白くない」
「それは良いことを聞いた。絶対声出さないし抵抗しない」
「ほう…」


目を細めた月森は舐めるのをやめて、私を見た。
あ、何か嫌な予感がする。




「抵抗しないんだな?何があっても抵抗するなよ?」
「…前言撤回」
「認めない」






生クリームの誘惑


(あの、シャワー貸してください)


2009.12.22

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