恋人達が賑わうクリスマス



なのに…



「なんで私は部活なんだー!」

そうマネの私は今日も仕事。

クリスマスのベルの音ではなくボールのインパクト音が鳴り響いている。


「女主名前ー!ドリンクくれー。」


「ハイよがっくん…。」

「なんだよ、元気ねーな。」

「別にー。はぁ〜…」

「ため息ついてると幸せ逃げるで。」


「うっさいアホ足。」

「俺の扱いひどない?」


「いつもの事じゃないですか。」


「はいチョタ、ドリンクとタオル。」

「ありがとうございます。」

「女主名前。俺のも。」

「はい亮ちゃん。」

「サンキュ。」


「で、さっきため息ついてましたが何かあったんですか?」


相談ならのりますよ?
と言ったチョタの暖かさで一瞬涙がこぼれ落ちそうになった。


「有料ですが。」


前言撤回この子やっぱ悪魔だ。


「まぁ長太郎のは冗談として、お前ホントなんかあったのか?朝から元気ないし。」


「亮ーちゃーん…」

「いやいや、涙目で見つめるな。」


何故だか亮ちゃんの頬赤くなってるんだけど風邪ですか…?


「さぁ皆さん、今日は何の日でしょう?」


「何やねんいきなり。」

「忍足五月蠅い!さぁ何の日だ!?」


「今日はクリスマスだCー!」

「そうよジロちゃん!今日はクリスマス!」
「それが一体なんだと言うんですか?」

ちょうど試合が終わったジロちゃんと若も話しに加わってきた。

「クリスマスだよ!?イベントだよ!?なのになんで朝八時から夜八時まで部活なのよー!」


「大会が近いんです、仕方がないでしょう?」

若の言ってる事は正論だ。だけど…


「このメンバーでの部活できるのも後ちょっとでしょ?クリスマスぐらいはめ外して思い出残したいなー…なんて。」


既に三年は引退しているのだが、ほぼ毎日のように部活に顔を出している。

しかし年を越したら、うちの学校がエスカレーター式だからといっても勉強はしなくちゃいけない。


最後のイベントぐらいみんなで楽しみたいものだ。




「話は大体聞かせてもらったぜ。」


「跡部お前一体どこから現われた。」

ナイスツッコミ亮ちゃん。



「女主名前お前クリスマスにどんちゃん騒ぎがしたいんだってな。」


「うん、大体はあってるよ。」


うん、へたに突込むのはやめておこう。



「で、部活早めに終わらせられたりは…」
「できねーな。」


できないんかーい。


「だが女主名前のためにクリスマスを百倍楽しめるプレゼントを用意した。」







パチーン

と跡部お決まりの指パッチンの音が高らかに鳴り響く。





そして跡部が指さした方向には…














ご馳走もなければツリーもないけど
(ね…跡部あれなに?)(俺様が特注でグランドいっぱいにつくらせた氷でできた跡部像だ)(マジマジすっげー!滑り台付だCー!)(えっジロちゃんそこ!?)








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