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陽だまりに触れて(再録)

バラガキ篇の最初らへんで土方さんがエラいことになってたのを見て、思いつきました。
土方さん、あれ続いてたら確実に尋常じゃないくらいストレス溜まりまくってハゲるんじゃないかな…。
バラガキ篇の頃にはふたりはもう付き合ってそうです。



「ちょっ、ちょっと待って下さい!」

制止の声も無視して、土方は腕の中にいる彼女に迫る。
軽く脚を伸ばして畳の上に腰を下ろしている土方と、その脚の間に膝を折って座る優衣、二人の距離は限りなく零に近づこうとしている。

「十四郎さん、今、仕事中ですよねっ?」
「安心しろ、休憩中だ」
「で、でも! 誰か来たらどうするんですか?」
「安心しろ、斬る」
「安心できる要素がどこにもありません!」

優衣の嘆きながら、尚も抵抗している。
腸が煮えくり返りそうな程の怒りをどうにか鎮めたいと思う一心で、土方は半ば自棄になっていた。

「いいじゃねーか、ちょっとぐらいストレス発散させろや」

今の一言で優衣は悟ったらしい。
小さく苦笑いを浮かべ、抵抗をやめて遠慮がちに腕を土方の首に絡め、そっと自分の胸元に導いた。
それがとてつもなく心地好くて、心が安らいでいく。

「ちょっとだけ、ですからね」

照れくさそうな彼女の呟きに、土方は人知れず口元に笑みを浮かべた。
そのまま優衣の体を抱き締めれば、彼女の柔らかい感触と、優しい温もりに身も心も癒される。
ずっとこうしていたいくらいに。

「十四郎さん」
「あ?」
「無理、しないで下さいね」
「……わかってる」

案じる声が耳元で心地好く響く。
彼女をもっと感じたくて、その温もりを抱く力を強めた。



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