「レオリオー。」
「あー?」
「牛乳あっためたらふいたー。」
「なにぃ?!」
お前この前も電子レンジ牛乳でべっしゃべしゃにしたろーよー!とリビングからキッチンに出てきてくれた。
あったかい牛乳を飲むのが好きな私はたまにマグカップに牛乳を入れてレンジでチンして飲んでいる。
でも何回かに1回なんでか失敗するんだよね。牛乳の量かな?チーンってなって見に行ったらもうその時は時すでに遅し、牛乳があふれかえっている状態なのだ。
「牛乳ふいた・・・・。」
「牛乳洪水起こしたくらいで悲しそうな顔するんじゃねぇよ。なんでこうなるかね。」
泣きたいのはこっちだよ、電子レンジ掃除するの俺なんだから、と比較的きれいな雑巾を持って文句を言いながら拭きはじめてくれた。
私は牛乳まみれになったコップを洗って、その間にレオリオが掃除をしてくれるのが大体いつもの流れだ。
別にお願いをしたわけじゃないんだけど、文句を言いながら手伝ってくれるのが彼の優しさなのである。うん、好き!
「コップ洗えたか?」
「うん!」
「もう一回あっためるか?」
「それがさっきので最後だった・・・。」
かなしい、今日もうホットミルク飲めない、ぴえん。と言ってみると、レオリオは「あー、」と頭を掻いた。
「だからさっき悲しそうな顔したのか。」
「うん。」
「しょうがねぇな、コンビニ行くか?」
「え!いいの!」
もう遅い時間だし、春先とはいえ夜は寒いし絶対行ってくれないと思ってたから諸手を挙げて喜んだ。
この辺そんなに治安が良くないので八時以降の一人のお買いものは基本的にレオリオから禁止されてるのだ。
「いいぜ。論文書いてたから気分転換したいし。」
「アイスも買って良い!?」
「半分コできるやつならいいぜ。」
「じゃあ大福のやつね!」
やったーやったーと言いながらレオリオに渡されたコートを着る。
レオリオも部屋着の上からコートを着る。
お財布持って、携帯もって手をつなぐ。
「さー!さっさと行ってさっさと帰ってくるぞー!さみーからなー!」
「はーい!」
こんな普通の日常を、優しい優しい彼と一緒に過ごせるのが、一番の幸せなのだ。
幸せ、とは (大好きな人と、すごせること)
**** 藤原さんがお亡くなりなったということを知って追悼夢を。 小話程度になってしまいましたがこういう日常の優しい彼の感じが一番似合うんじゃないかと思って。 ご冥福をお祈りいたします。
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