なんとなく、嫌な予感がするからこのメッセージを残しておきます。
私がこの世界から旅立ってしまったら自動的に念が発動してフィンに届くように。
失敗してばかりの私だけど、これだけは失敗しないように頑張って念をかけます。
・・・・届いてるといいな。
ずっとずっと傍に居てくれてありがとう。
フィンを1人残す形になってしまって本当にごめんなさい。
頑張ったんだけどね。私が弱かったみたい。フィンは弱い奴は嫌いっていうけど、嫌いにならないでね。
・・・・メッセージ、何を残そうか考えるけどくだらない事ばかりしか思いつきません。
食べたいものとか、仕事のやり方とか意見が食い違ってケンカした事もあったけど、あれはあれで私は楽しかった。
もっと一緒に時間を過ごしたかったけど、私はもう時間が無かったみたいです。
あ、そうだ。
旅団の一員だからと言って弱い自分を隠す事はしなくてもいいから、もしも泣きたくなったら、思いっきり泣いてください。
私が居なくなっても、仲間が居るから寂しくないよね。
もし、来世というものが本当にあるのだとしたら、私はまたフィンに会いたい。
本当に来世があるなら、私はその来世でフィンを全力で探します。
見つけて思いっきりアタックしても拒絶しないでね。
遠い空からフィンが暴れてる所でも眺めて、また会える日を楽しみにしています。
「くっだらねぇ・・・・、」
ひっそり行われた葬儀を終えた次の日の朝。目を覚ませば目の前に1枚の封筒が浮遊していた。
フィンへ、と書かれた筆跡ですぐアイツの物だとわかって手を伸ばしたら、思いっきりその手紙が逃げやがったので腹が立って握りつぶす勢いで掴んでやった。
最後まで俺をおちょくりやがって。
内容も内容だ。
くだらねぇ、くだらなすぎる。
こんな事書いてこんな念をかける力が残っていたのなら、もう少しでも長く生きてくれればよかったのに。
そうすればアイツの病を治す念能力者か薬を見つけられたかもしれないのに。
来世?拒絶?仲間が居るから寂しくない?
ふざけんな。勝手なんだよ。なんで勝手に決めつけんだよ。
弱い奴は嫌いだって言ってたのを覚えてるなら死ぬなよ馬鹿。
勝手においていきやがって。
嫌いだ、大嫌いだ。
嘆く空は愛を唄う
(弱い奴が流すものだと思っていた涙が頬を伝って流れ落ちた。)
*** 昔日記の小ネタで書いたやつ。
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