黄色と水色と白色と
いつものようにランギャラで見学中。
そこで耳にしたのは“誠凜と海常が練習試合をする”ということ。
海常には黄色くんがいたなー…と牛乳パックにストローを指しながら思う。
と。急に下が騒がしくなってきた。
ストローをくわえたまま下を覗き込む。
すると、女の子の行列ができている。
その列の先頭には案の定、見知った顔が…
舞台の縁に足を組み、サインをする様はなんともカッコがついている。
さすがモデル…そう彼こそが黄色くんこと、黄瀬涼太。
サイン中の黄色くんは、ふとこっちを見上げた。
バチリと目線が噛み合う。
ニッコリ笑った黄色くん。
わたしは取りあえず小さく手を振りかえしてみた。
…そんな行動に黄色くんが悶えていたなんてわたしには知るよしもない。
すると水色くんも黄色くんに気づいた様子。
じっと見合う二人を観察するわたし…なんとも変な構図だ。
二人は見合っているというより、睨み合っているように見えなくも…ない。
わたしはぼーっとパックジュースをくわえながら、事の成り行きを見守る。
本当に火花が散っていたとは知らずに…
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