異なる色の既視体験
誠凜はその後、順調に勝ち進んでいった。
そして当然のごとく、緑色くんと高尾くんがいる秀徳も順当に駒を進めている。
わたしはというと見に行ったり見に行かなかったり…とまちまち。
要は気が向いたら行く、という感じだ。
そして、ついにこの日が来た。
準決勝、決勝、同日に行われることに驚いたけど、一日ですむなら、見ている側としては、嬉しい限り。
わたしは牛乳パックを飲みながら、悠々と観戦していた。
が、準決勝、誠凛対正邦の第1Q途中。
「…え?12対0!?えええ〜!?」
「オイオイ、マジかよ…」
「って、ああっ!!ゆあっち!!ゆあっちも来てたんスねっ!」
「っるせえ!!」
「いたっ!!」
あれ、デジャブ?
結局、笠松センパイ、黄色くん、わたしの順に座り観戦することになった。
途中、牛乳パックが空になってしまい、名残惜しげにしていたら黄色くんに写メられた。なぜ?
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