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  二者択一な地獄への道


とうとう、謎の昼休みになった。

一年生全員連れ立って二年校舎に向かう。
何故かご指名を貰ったわたしも一緒に。


『なんでわたしも?』

「ボクにもわかりません。きっとカントクには、何か考えがあるんじゃないでしょうか…?」


隣に並んで歩いていた水色くんに問うが、同じく分からないみたいだ。
まあ分かる人なんて相田センパイ本人くらいか…

着いた先では、バスケ部二年生たちが待ち構えていた。


「来た来た!よし、ゆあちゃんも、全員いるね?」

「いるけどよ、一体、何スか?」


その言葉に、相田センパイはニッコリと笑った。


「ちょっとパン、買ってきて」

「は?」

「パン?」


一年生の面々は不思議そうな面持ちでいる。わたしもその一人。
その後の相田センパイの話しを纏めると、毎月27日に誠凜の売店で限定販売される幻のパンを買ってきて欲しいとのこと。

伊月センパイのダジャレに送り出されながら、行こうとしたわたし達だったが、

「あ、っと待て!」

と日向センパイに首根っこを捕まれた。おかげでわたしは宙ぶらりんだ。

とずいっと相田センパイが良い笑顔で顔を近づけてきた。


「ゆあちゃんはさすがに危ないから、私達と一緒にお話して屋上で待ってましょ?」

『…はい』


なるほど…“お話”…ね。お呼び出しの意味が分かったわたしは、素直にうなずいた。




 

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