「ゴールド」

先に話しかけてきたのはシルバーからだった。
急に話かけてくんじゃねぇよ。
こっちは肩やら腹やら至るところから血が出てきて話してるどころじゃねぇんだよ。(あっお前もか)

「次生まれて来るときは…普通の人間に生まれたいな」

「…そうだな。普通に生まれて…普通に生活して普通に恋愛して、」

「俺は、生まれ変わってもお前と一緒になりたい」

そんなこと言うなよ。涙出てきそうじゃん。(俺もだよなんて言ってやらねぇよ、ばーか)


「次は一緒に…なれるかな?」

「なれるさ。次は必ず」

まぁ次なんてあるか分かんねぇけど、もし次があるなら敵同士なんかじゃなくてシルバーとずっと一緒にいれる存在になりたい。



「…さて…そろそろケリをつけるかゴールド」

「…そうだな」


手に持っている銃をお互いに向けあう。



「またなゴールド、愛してる」


「…またなシルバー、」




(愛してる、)



俺たちは銃の引き金を引いた。






来世で会いましょう

(最後に俺が呟いた言葉)

(聞こえましたか?)






(2010.5.20)



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