さて、ここで問題です。
「…」
「…」
何故俺、ゴールドはシルバーと一緒に風呂なんかに入ってるんでしょうか。
答えは…俺が知りてぇよ。
はぁ…とため息をついて肩までお湯に浸かる。
今日は異様に寒かったんだ。
それはもう氷タイプのイノムーが凍えるぐらい。
よし、こんな寒い日は風呂に入って温まるのが一番だ。
そう思って風呂に入る準備をして風呂場へ向かったんだ。
服を脱ぎ風呂場へ足を踏み入れシャワーを浴びている最中、家の方からガタッと音が聞こえてきた。
買い物に行っている母さんが帰ってきたのかそれともポケモン達が遊んでいるのかどちらかだろうとあまり気にせずシャワーを浴び終え湯船に入ろうとした瞬間、
「ゴールド」
ガラッと風呂場の扉が開く音と共にやってきたのは…変態野郎。
「シルバー!?お前、何風呂場まで来てんだよ!?」
ガンッ!といきなりやってきたシルバーに洗面器を投げつけてやった。
さっきの物音はシルバーが入ってきた音だったらしい。
そんなシルバーは先ほどまで外に居たからかそれとも俺が洗面器を投げつけたからか鼻が赤くなっていた。(…乳首をガンミすんな)
「さっさと帰れ!」
「寒い。入らせろ」
俺の叫びを無視して服を脱ぎ出す変態野郎もといシルバー。
おいおいマジかよ…。
そして冒頭に至る。
俺の家の風呂場は広いとはいえ二人の少年が一緒に入れば狭いわけで。
身体と身体が触れるか触れないかぐらいで俺はシルバーに背中を向けて湯船に浸かっていて。
さっきから心臓がうるさい。
…何ドキドキしてるんだろ俺。
いろいろ考えていたらふいに後ろからぎゅっと抱きしめられた。
「…っ…何してんだよ…!」
「寒いからもっと温まろうと思っただけだ」
とかほざきながら強く後ろから抱きしめられる。
ただくっつきたいだけだろお前。
けど…嫌じゃないからしばらくこのままで。
抱きしめられながらぼーっとしていたら後ろ…特に尻の方に違和感を感じた。
何か固いモノが当たって…!
「…おいシルバー」
「なんだ」
「…お、前何固くして…!」
その先が恥ずかしくて言えなかったが俺の尻には確実にシルバーの…モノが当たっていて。
「お前の裸みたら興奮した」
そう言うと身体中を触りまくってきた。
「ちょっ…シルバ…あっ…乳首…触ん、な…!」
乳首や太ももを触ってくるシルバーを何とか阻止しようとシルバーの手を掴む。
そうしたら少し寂しそうな声で耳元で囁かれた。
「嫌か?俺とするの?」
「…っ…!」
…そんな声で囁かれたら断れるわけもなく、言葉にするのが恥ずかしかったから返事代わりに自分から軽くキスしたら頭を抑えられて深く口付けられ、
(母さんが帰ってきませんように)
と願いながらシルバーに身を委ねた。
バスタイムロマン
(2010.2.14)