本気で死にたいと思った。

今日は何時もより早く目が覚めた。
周りにいるポケモンたちはすやすやと夢の中。
起きるにはまだ早いなと思って二度寝を試みたけど目が冴えてしまっていて仕方なく起きることにして洗面所へ向かうことにした。

(…眠い)

なんて思いながら顔を洗いふと鏡を見ると愕然。

「なんだよこれ…」

そこにはいつも通りカッコいい俺。
そしてそんな俺の頭には奇妙な耳がついていた。
それは世間では猫耳と呼ばれるモノで。

「…」

もしかしてと思い尻の方をまさぐるとふわふわした長いモノ…しっぽまでついていた。

意味が分からない。

「…昨日まで何もついてなかった…よな?」

とりあえず部屋着に着替えて部屋に戻ることにした。


「──どうすっかな…」

目が覚めたポケモンたちが俺を不思議そうに見つめられながらこれからのことを考える。
母さんが今日家に居ないのが幸いだ。
こんな姿を誰にも見られたくねぇからな。
特にシルバーには。
こんな姿でアイツに会ったら"可愛い"とか言われてヤられる気がする。(気がするじゃない絶対ヤられる)

…よし、今日は家に引きこもろう。

そう決めて誰にも見られないように窓のカーテンを閉めようと思い窓に近づく。

「ほんと…なんでこんなことに…」

はぁ…とため息をついてカーテンを閉めようとした瞬間、

「ゴールド」

「はいっ!?」

聞き覚えがありすぎる声が窓の外から聞こえてきた。

「シ、シルバー!?お前窓から入ってくんなっていつも言ってんだろ!」

「お前なんだその猫耳は?」

俺の質問を無視して趣味か?なんて聞きながら部屋に侵入してくるシルバー。
そんなシルバーの質問に俺も無視してやった。(てかこんな趣味あるわけねぇだろ!)

そしてシルバーは俺に近付いてくる。
近付いてくんじゃねぇよ…!

「な、なんだよシルバー」

「…可愛い」

やっぱり!と思った時にはガッチリと抱きしめられていて猫耳を甘噛みされてながらしっぽも揉まれていた。

「あっ…ん…触るな…!」

「感じるのか?」

耳元で囁かれ身体が熱くなってくる。(か、感じてなんかねぇよボケッ!)

「本当に可愛いなゴールド、ヤらせろ」

ほらっやっぱりそう言うだろ。(期待を裏切らないなお前は)
そして抵抗する力もなくシルバーに押し倒されるまであと5秒。




にゃんにゃんにゃん



(2010.2.22)


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