「グリーン、はい」

「…いきなりなんですかレッドさん」

姉さんからレッドがウチに来ていると連絡が入ったのは一時間前。
ちょうど挑戦者がいなかったのでジムは他の奴らに任せオレはピジョットを呼び出し"あのレッドが自ら下山するなんて今日は雪が降るな"なんて思いながら急いで家へ向かった。

──

「レッド!!」

家に着き、ばんっ!と勢いよく扉を開けリビングを見渡すが誰もいなかった。
リビングを見渡しながらテーブルに目を向けると"お仕事行ってきます。レッドくんならグリーンの部屋にいるわよ。"と書かれたメモが置かれていた。

(オレの部屋か)

なんで下山してきたんだろう、といろいろ考えながら階段を上り自分の部屋へと向かう。

自分の部屋ではあるけど一応ノックをして"レッド?"と声をかけたらガチャッとドアが開きレッドが現れた。
"あっおかえりグリーン"と出迎えてくれたレッドはトレードマークの帽子を脱いでいるかわりに頭には赤いリボンがついていた。(きっと姉さんがつけたんだろう)

そして"グリーン、はい"という冒頭の会話になるわけで。


「…何が"はい"なんだレッド」

「今日バレンタインなんでしょ?」

そう、今日は確かに世間ではバレンタインと呼ばれる日だ。
クリスマスさえ知らないレッドがバレンタインを知っていることにものすごく驚いた。(きっと姉さんが教えたんだろう)


「それでバレンタインってプレゼントを渡す日だってナナミさんが言ってたから」


何間違ったこと教えてるんだ姉さん。


「だからね、」


…ちょっと待て。
まさかこの展開は、




「俺をどーぞ」


あっ無理ですオレ、




なんかもう我慢できません。
(いただきます…!)


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