【なんで学校来ないのー】


枕元でうなった携帯に表示された、簡素な文。時計は一時間目の授業中であることを示していた。こいつ、授業中に打ってきてやがる。

だるい、とだけ返して放ると、すぐにまたメールが来た。


【バカなのに風邪引いたの?】


[サボり]


【今日来ないつもり?】


あぁ、とだけ打って送る。

さつきと違って香坂のメールは地味だ。無駄に動く絵文字だらけのより、断然楽でいいけど。

しばらくして来たメールには、「来なさいよ」と命令文が書いてあった。まだ絡んで少ししか経ってないが、香坂はよくこういう口調で話すことがよくある。

結構口が汚いことも多いし、声もでかい。よく見れば顔はまあ悪くはないが、茶色が少し混ざった髪が寝癖ではねていることはしょっちゅうだった。


「またかよ」


連続して来たメールを開くと、


【青峰いないからつまんない】


それだけ。ただそれだけだけど。


「しゃーねーな」


[昼から行く]


携帯を投げ出して、寝ころんだまま天井を見上げた。一分しないうちに返ってきたメールには、「待ってるから!絶対来いよ!」とあった。


「めんどくせ」


もーちょい寝るか。布団をかけ直して、俺は二度寝の体勢に入った。


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