路地裏を抜けると、海岸へとたどり着いた。立ち止まるベポの隣にローが並ぶ。


「てめぇ...!こっちは高い金出してんだよ!できねぇだと!?ふざけんじゃねぇ!」


二人の目線の先には、五人の男がいた。おそらくあれが、ベポの言う海賊だろう。彼らは何かを囲むようにして立ち、罵声を浴びせていた。


「オラ!なんとか言え!」


一人が中央の何かに蹴りを入れた。それをきっかけに、周りの者も手を出していく。


「キャプテン、叫んでいたのはきっとあの中の子だ!でも、さっきから声が小さくなってる......」


死が近い、と言うことか。ベポは今にも飛び込んでいきそうだ。


「待て、ベポ」




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