これは、ベポが紙を取りに部屋を出たころの話。


「なぁ、ペンギン。あいつまだ起きねーのかな」


船長が拾ってきたガキ、と言うシャチ。


「さあな。んなこと言ってねーで手を動かせ」


ペンギンは作業する手を止めずに答える。二人は他のクルー達と共に、甲板に積もった雪をかいているところだ。


「ペンギン、」


シャチは雪をかきながら聞いた。


「あのガキは、男...なんだよな?」


ポーカーフェイスのペンギン。しかし内心、シャチの言葉に驚いていた。“あのガキ”は女だ。ローは確かにそう呟いていた。初めて見たとき、ペンギンは彼女を男と疑わなかった。だから、ローの呟きには彼自身驚いた。もちろん、顔には出さずに。




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