食べられる?とベポが言うと、ナマエは首を縦に振った。
「...起きられる?」
ナマエは自分で上半身を起こした。先程よりは動くのが楽そうで、ベポは少し安堵した。
「はい。冷めないうちにどうぞ」
スープカップを受け取ると、ナマエはそれを両手で包んだ。
「......」
「......」
スープを見たまま、なかなか口をつけようとしないナマエ。
「あっ、もしかして嫌いなもの入ってた!?」
慌ててそう言うベポ。それを見てナマエはカップを片手に持ち替え、空いた手でペンを握った。
“これ、睡眠薬とか入ってないよね?”
射止めるような目でベポを見ながら
紙を差し出した。それを見て、そんな訳ないでしょ!と言うベポ。
「今までそういうこと、あったの?」
そう尋ねると、ナマエはスープに目を戻して頷いた。
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