はぁ、とペンギンは溜め息をつく。「顔が楽しそうです」「どういうことだ」眉間に皺をよせ、訳が分からない、という表情のロー。それを見てペンギンはさらに溜め息をついた。「あたながそういう顔をするときは、大抵面倒事が絡むんですよ」俺は警告しましたからね、と言って、ペンギンは来た道を戻る。その後ろ姿をローがじっと見つめる。それと、とペンギンが振り返った。「他の奴らはみんな、男だと思ってますから、彼女のこと」あと二日で出航ですからね、と言って去っていった。 前 次 back