前にレイに教えてもらった押入れから布団を出して和室(レイがここでみんなで寝ようって言ってたから)に敷いて、まだ寝たくないと騒ぐ六人(レイ、ジェームズ、リーマス、ピーター、レギュ、エバンズ)を必死で移動させて寝かしつけた。途端に眠りに落ちる六人。惨状と化したリビングを片付けて、やっと寝ようと和室に行けばちゃっかりリーマスがレイの隣に寝ていた。むかついたからピーターのほうまでおしやって手を握らせる。ぷぷ!レイは俺のものなんだからな!ぎゅうと小さな体をだきしめて、やっと、俺は眠りに落ちたのであった。
シリウス・ブラック、苦労人
一度目が覚めて、ちょっとだけレイと話したけど眠かった。もちろんそのまま二度寝。次に目が覚めたらレイはもうばっちり起きているみたいで、「二回目だよ、おはよう」と笑った。かわいい。
「本当にありがとう、片付けまでしてくれて」
「気にすんなって。いきなり大勢連れてきちゃったの、俺だし」
「ううん、すごい楽しかったよ。ありがとう」
とりあえずみんなを起こさないよう和室を出てリビングに行き、紅茶を飲みながらゆったりと話す。まだ他のメンバーが寝ているのを考慮してかレイは小声で、その様子もかわいらしい。
「なんか、へんなかんじ」
「なにが?」
「シリウスくんとこうやって普通にしゃべれるなんて、ねえ、変な感じしない?」
「俺は、レイとこうしてしゃべれて、嬉しい」
そしたら、レイは顔を真っ赤にしながら、わたしも、と、うなずいた。
100914 ニコ