わたしが懸賞に応募して当てたのにわたしが旅行に行けないってどういうことなんだ。それもこれもすべてこのあみだくじが悪い!燃えてしまえこんちくしょう!


事故だよ事故事故


夜になりました。だいぶ調子のよくなった男の子と夕ご飯(カップラーメン)をいっしょにもそもそ食べて、テレビに驚く彼の反応に笑って(テレビ知らないとかどんだけえええ!)、そしてお風呂の時間。

兄さんの部屋からパンツ(ウエー)とスウェットを持ってきて、男の子に身ぶり手ぶりだけでシャワーの説明をなんとか終え、お風呂場から水の流れる音がしだしたときようやく重要な事実に気がついた。

「ワットいずゆあねいむ?!!」

名前、名前聞くの忘れてた!あわててお風呂場の戸を開いて聞けば、しばしの沈黙。あれ、わたし変なこと聞いたっけ?それともなにこのひと自分の名前わかんないとか?そして返ってきた答え。

「……Sirius ・ Black」
「し、りうす?」
「Yes.」
「しりうす!」

なんだよかった記憶喪失とかだったらさすがに病院に連れていかなきゃとか思ったよ。シリウスくん。シリウス・ブラックくん。星の名前。ああ外人さんの名前ってすてきだ。日本人にシリウスってつけようとしたら尻薄になっちゃうもんね。もしくは死離有酢?…どっちにしろださい。

「しーゆーしーゆー!」

いやあ入浴中にお邪魔しましたー。って、あれ?入浴中?

「ぎゃああぁああああ!!」

シリウスくんの全裸をやっと認識したわたしの悲鳴が我が家を揺らすように響いた。



「…あいむ、そーりー……」
「Do、dodddDon't worry .」

嘘だ大丈夫なんかじゃないよどんだけどもってるの。



100302 ニコ

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -