よっし今日はごちそうだ!というわけでお買い物。帰ってきたらシリウスくんとジェームズくんはきゃっきゃっ笑いながらじゃれてた。ラブラブだなあ。
距離、きょり
「Nice to meet you, レイ!My name is James Potter!」
「いえーす、ジェームズ、ないすとぅみーちゅ!アイムレイ!」
シリウスくんに間接的に紹介されていたけどあらためてご挨拶。握手をしてからわたしはごちそう作りに取りかかった。あ、どうしてごちそうかって言うと、シリウスくんとジェームズくんの感動の再会を記念して、です。
わたしの乏しい料理ボキャブラリーの中、とりあえずごちそうっぽいハンバーグを作ることにする。ひき肉をにちゃにちゃしている間もリビングからは二人の会話が聞こえてくる。全く聞き取れないけどきっと愛を囁きあっているんだろう。
…なんだか、悲しい、な。シリウスくんは、わたしのものだとおもってた。シリウスくんはわたしさえいればいい、かと、おもってた。シリウスくんにはちゃんと生きるべき世界があるってわかってたのに。わたしはなんてバカなんだろう。
「レイ」
「ワッツアップ、シリウス?」
「……」
「のわっ」
シリウスくんがやってきて、いきなり、だきしめられた。うわあダメだよシリウスくん!あなたにはジェームズくんという大切なひとが…!
「ノー、ノー、シリウス!えーと、うーんと、」
あーなんて言うんだっけ!あっちょうど今朝勉強したのにあった!
「ユーますと、テイクぐっどケアオブゆあラヴァー!」
「My lover?」
「いえーす、ゆあラヴァー!」
「………Who?」
「ええ?ゆあラヴァーいず、ジェームズ、イズントいっと?」
「tpm9t4%jlgd@.\ngxp0,a*tp…!」
「わわ、どうしたの!?」
シリウスくんがエイリアン語を発した。
100808 ニコ