レイにとっては、そばにいるならジェームズでも俺でも、誰でもよかったってことなのだろうか。
なみだがでちゃう
「元気だしなよ!」
「…ジェームズお前のせいだ」
「僕はきみを迎えにきただけだってば」
レイによって出された衝撃のジェームズもここにいて宣言のあと、彼女は鼻歌を携えて外に出ていってしまった。そのときの会話、「おっおれもいく!」「ジェームズとここにいて!」…うう、泣ける。ジェームズに、ここに来てからレイと会って…の経緯を説明しながらまた涙が出てきた。でもレイがいなかったらジェームズはこのよくわからないマグル界で迷子になってて、だから、うー、それもレイのやさしさなんだけど、なんていうか、レイは俺さえいればいいと思ってたってことだ、俺が勝手に。
「まだ泣くの?そんなに好きなの?」
「ちげえよ、レイはそんなんじゃない」
「ふーん…」
いろいろ俺の気持ちを察したらしいジェームズ。お前に慰められても嬉しくねえよ!
「ていうかおまえどうやってきたの?」
「ああ!君に説明しなくちゃだったね!」
かくかくじかじか。
どうやら俺のかわいいかわいい弟の仕業だったらしい。
よし、許す。
「で、そのよくわかんねえリボンはどこにあんの?」
「え?僕の頭についてるはず…って、あれ?あれれ?」
「お、おい、」
「え、ねえ、その辺に落ちてない?あれ?アクシオ!アクシオ!
……」
「……まじかよ」
レイの家の居候が二人に増えた。ジェームズの頭を叩いてみたらジェームズも叩いてきて、ホグワーツにいたときのように、くだらないけど、たのしい、じゃれあいが始まった。
100808 ニコ