帰る帰らない云々の話をしてから、最近、シリウスくんのスキンシップが激しくて恥ずかしいです。
シャイなのよ!
「ぐっもーにん、シリウス!」
「…レイ、」
朝シリウスくんを起こしに行けば、寝ぼけ眼の彼はわたしを抱きしめてくる。恥ずかしい。
「May I help you ?」
「え、まっ、あ、」
洗濯物を干していれば後ろから長い手が伸びてきてわたしのワンピースはシリウスくんの手により物干し竿にかけられる。太陽に反射する彼の笑顔。恥ずかしい。
「Take my hand.」
「い、いえす」
近所のスーパーにお買い物。手を繋ぐのは当たり前。ごつごつ、固くてながい指が当然のようにわたしの指と絡まる。恥ずかしい。
「Have a good dream.」
「んー、ゆーとぅー」
額にひとつキス。そしてシリウスくんはわたしの部屋の電気を消してから、自分の部屋に戻っていく。(あっ、お兄ちゃんの部屋なんだけど)恥ずかしい。
外国のひとはこれくらいのスキンシップは当たり前なんだろうか。だとしたら、シリウスくんはわたしの家に、わたしに、相当慣れてきたのだと思う。それなら嬉しい。ただひとつ不思議なことは、そんなスキンシップが恥ずかしく思えども嫌だとは思わないわたしだ。人並みにシャイだと思ってたんだけどな、わたし。
夏休みも、半分が過ぎた。何か忘れてる気がする、と思いながら今日も、シリウスくんのキスで眠りに落ちる。
100716 ニコ