「レイ、ちょっと話があるんだけど、いい?」
微笑みながらそう言ったリーマス先輩についていったらいつの間にか窓がなく薄暗い廊下にきていた。
「先輩?話ってなんですか?」
足を止め振り向いた先輩はもう笑っていなかった。ぞくり、と背中に寒気が走った。危険危険。鳴り響くシグナル。
「レイはシリウスがすき?」
なんだか最近よく聞かれる質問。先輩は真剣な顔。
「よく、わかんない、です…」
「そっか」
わたしの答えにリーマス先輩は眉を下げ困ったように微笑んだ。すると急に後ろから腕を引っ張られ、ばしっというするどい音と目の眩む光が視界に広がった。
そこで、わたしの意識はブラックアウト。最後に「ちょっとまっててね」と、ジェームズ先輩の声がきこえた。
2009/11/26 ニコ