「恋してるのね」
えええ?
「ちょ、いやいやいや、全然お兄ちゃんですよ?」
今日の愚痴こぼし相手はリリー先輩だった。一通り愚痴ったあと、先輩は微笑みながらわたしに恋してるのね、なんて、ゆってきた。
「お兄ちゃん、ね…」
それならそれでいいんだけど。
リリー先輩は相変わらず綺麗な微笑を浮かべながらレポートに文字を綴っていく。暖炉で暖められた談話室。あれ、なんかどきどきしてきた。
「レイ。顔が赤いわよ」
(あれ、先輩って、)(お兄ちゃん、的な存在だよね?)(わたしあってるよね?)
2009/11/21 ニコ