どこに置いてきてしまったの。わたしはちゃんと憶えているのに。世界征服なんてどうでもいいじゃないねえマグルも魔法使いも魔女も誰もこないような場所で二人で暮らしましょうよ死ぬときには永久冷凍魔法でずっと一緒あなたの才能があればそれぐらい簡単にできるでしょうねえどうして置いてきてしまったのわたしはちゃんと憶えてるずっとずっと憶えてるどんなに渇望してももう戻ってくることも蘇ることも作ることもできないわどうしてどうして置いてきてしまったの忘れてしまったの捨ててしまったのわたしにはあなた以外何も見えていなかったのにほらもう他の男に目移りしてしまうわ。

「変わらないのは瞳と体型だけかしら」
「……何を言っている」
「完璧を目指すなら顔も維持してほしかったなあと思って」

わたしは憶えてるわ初めてあなたと会ったときのこと。まだこげ茶色だった瞳とすうと通った鼻筋美しく弧を描く唇強い力と欲望を秘めたその細い体躯。完璧な美しさがあったのに。ほら鏡を見てみなさいよ青白い肌は爬虫類みたいにざらついて鼻も耳もなくなって醜いわわたしの為に美しいままでいようとは思わなかったの深紅の瞳と体型だけは昔のままだけどそれだけじゃない欲望を秘めもしないで世界征服なんて企んじゃって。完璧な美しさを捨てて完璧な命を目指すのね。

「わたしは老いる前に死ぬつもりだけど」
「勝手にしろ」
「ええ勝手にするわ今のあなたと心中するつもりはないし」

どうせなら美しいひとと心中したいもの。あなたがそのひとだと思っていたのに。憶えてるわわたしはずっと憶えてるわあなたの完璧だった美しさも笑顔も才能も力もすべて!

「それで、とりあえず、





その腰なでさせろおおおお!」
「さわるなああああ!!」
「もうなんでそんなに細いのずるいずるい色っぽい!わたしは悪くないのヴォルデモートさんのその腰がさあどうぞなでなさいとわたしを誘うの!」
「うるさい黙れ今日はやけに前置きが長ったらしかったな俺様の時間を返せアバダケダブラああああ!」
「きゃ!あぶない!あんたとかルシウスみたいなハゲだけには殺されたくないのに!」
「お呼びですか?」
「「ひいっなんか湧いたああああああアバダケダブラアアアアア!!」」
「なっななななにをするんですか!」
「ルシウスだってヴォルデモートさんの次の次の次ぐらいに美しかったのにそうやってはげたりなんかしちゃって!もう腰だけよ腰だけわたしに残ってるのはヴォルデモートさんの腰だけ!誰かわたしと心中してくれるかっこいい人はいないの!?」
「ルシウスそいつを殺せえェエえ!」
「はっ、我が君の仰せのままに」
「うわっ、ハゲが同盟を結んだ!」
「「アバダケダブラ!」」
「ふふふ!わたしを殺すなんてことできるわけないでしょうハゲハゲハゲ!」



心中しませんか?
美しい殿方募集中!






2010/02/14 ニコ

アンケート結果よりその細い腰をなでさせて下さい!… や っ ち ま っ た ! ←

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