わたしはブラックくんのことがだいすきだ。どれくらいすきかって言うと、毎日ブラックくんのシャワーシーンを覗きに行くほどだ。ちなみに現在進行形でわたしは覗き中である。ジェームズとリーマスとピーターはすでに買収済みなのでバレる心配もない。ブラックくんにバレないようにさえすればいいのだ。

ブラックくんはシャワーでも腰に巻いたタオルを外さない。正直わたしはその中を見たいとは思わない。むしろ首筋から鎖骨を伝って流れるお湯だとか細い腰のラインだとかに興奮する。ブラックくんはシャンプーを二回したあと体を洗う(このときばかりは彼もタオルをはずすのでわたしは目をふせる。閉じることはしない)。シャンプーを二回する意味がよくわからないけど彼なりのポリシーなのかもしれない。だいすきだ。それにしてもリンスもしないのにどうしてあんなにさらさらになるのだろうか。

顔や首筋にはりついたブラックくんの黒髪はとても扇情的だ。わたしなんかよりよっぽど色気がある。ああ。足首が、いやらしい。もうブラックくんの性別が謎だ。こんなにきれいなおとこのひとなんて存在するのだろうか。もしブラックくんがおんなのこだったとしてもわたしは恋に落ちていたにちがいない。

きゅ、と蛇口をしめる音。それを合図にわたしはシャワールームをそっと抜け出す。よかった今日もバレなかった。

「いやーこれで明日もがんばれるよー」
「シリウスの裸なんか見ても僕は全然癒されないなあリリーの裸のほうがいいよ!」
「ジェームズきもいしね」
「ジェームズきもいしね」
「………」

談話室に帰るとジェームズとリーマスがトランプタワーをつくって遊んでいた。ジェームズのほうだけつぶすとジェームズがすんすん泣き始めたので蹴ってやった。うざったい。

「あ、シリウスだ」

リーマスのその言葉にわたしは急いでスイッチをいれた。ブラックくん専用のわたしである!

「よお」
「あ!ブラックくん!お風呂上がり?」
「ああ、…何してたんだ?」
「リーマスとジェームズがトランプタワーを作って遊んでいたのよ!だけどジェームズのだけ壊れちゃって…」

お風呂上がりのブラックくんもさいこうださいきょうだ!上気した頬とか濡れた髪とかはだけたシャツとか、お風呂真っ最中のときとはまたちがう色気が、すごい。泣いているジェームズをブラックくんがひきずりながら部屋へ連れていった。

「ブラックくん!おやすみ!」
「ああ、おやすみ。良い夢みろよ」

わたしはブラックくんがだいすきだ。いつかこの気持ちを伝えられたらすてきだと思う。


ただのヘンタイ!

「なああの太もも見たかやべえちょうやべえなんだろあれ俺に喰われてほしいのかなうわあ興奮する…!」
「シリウスきもいしね」
「え?リーマスどうしたの?」
「シリウスなん゙でぎらい゙だー」
「え?ジェームズまで?」


ここにもヘンタイ!



100207 ニコ

要するにみんなヘンタイなんだってハナシ!

「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -