「抱いて」
「…やめなさい」
「なんで?」
「君は、若い。こんなの、一時の気の迷いだ」
「あたしの気持ちはシリウスさんが決めることじゃない」
「後悔するに決まっている!――きみは、ああ、私も、どうかしていたんだ」
「あたしはシリウスさんをずっとずっとすきよ!後悔なんてしないわ!」
君は、ハリーの友達だ。シリウスさんは言った。ああ、やっぱり、あたしの気持ちよりも、ハリーのほうが大事なんだ。
「今更やめても、シリウスさんがあたしを抱いた事実は変わらない。あたしはいつまでも、あなたにつきまとうわ」
「君には、未来がある。有益なことに使ってくれ。」
何を言っても、もう、あたしと目を合わせることすらしない。あたしの未来なんてどうでもいいのに。あたしはシリウスさんのそばにいたいのに。愛しているのに。でも、シリウスさんは、本当は、あたしを、愛していなかったのね。
「話は終わりにしよう。君と私は、良き友人だ。」