「別にね、行っちゃいけないとはいわないのよ」
はあ。と、ため息にも似た返事をした。「勉強を教わるなら、ハーマイオニーでもいいでしょ?」はっきりいえばいいのに、自分はシリウスが嫌いだから、あんまり仲良くするなって。
「でも、モリーおばさん、ハーマイオニーは今はいないの」
「そうよね、ええ、ええ。でもね、」
そして、勘繰っている。あたしがシリウスさんに好意を抱いているじゃないか、大人を敬愛する気持ちだけではなくて、異性に対する、そういう愛を、持っているんじゃないか、と。モリーおばさんは、こどもたちと夫をこよなく愛する、すてきなひとだけれど、女の、大人の、醜さやずるさも、ある。
ロンには悪いけど、あたしはモリーおばさんが苦手だ。