ぱん。と弾けるように目が覚めた。そしたら横にレイがいて腰を抜かした。暖炉に突っ込みそうになった。ああああぶねえよかった俺生きてる!窓の外は少し白みがかっている空が広がっている。「ポリジュース……はやく…」ソファーに座り膝の上に本を置いて眠るレイが寝言を言った。かっかかかわいいい…!ポリジュースってなんだろ。俺も飲みてえなレイが飲んでるものならなんでも飲みてえ!…いや、いやいや!それよりどうしてレイがいるんだ!

確か昨日の夜は眠れなくて談話室におりてきてそしたら、ああそうだそしたらレイがきたんだ。どうしたのって聞かれても(めちゃくちゃ嬉しかった)お前に好きって伝えられなくて悩んでるんだぜマイエンジェル!なんてジェームズみたいなことは言えなくて。で。で?その先は?やべえ何にも覚えてねえ。

「ん…、し、りうす?」
「お、おおはよ」

ちょっとまてまだ状況整理がうまくいってない動揺する!まままさか俺ソファーでレイを押し倒してあっはんうっふん…いやそれはない、と断言できない自分が悲しい。眠そうに目をこするレイから目をそらせないままそこで俺は肩にかかる可愛らしい膝掛けみたいな小さい毛布に気づいた。レイのものだろうか。

「シリウスよく寝てたよー」
「え?」
「あれ?覚えてないの?昨日いきなり寝ちゃったんだよ。」
「ん、あ、ああ…」

どうやら危惧していたシチュエーションにはならなかったようだよかった本当によかった。推測するにこの膝掛けはレイが俺にかけておいてくれたらしい。おい大丈夫かよそんなことしたらレイが風邪ひくだろ、でもすごく嬉しい。よし、ありがとう。うん、せめてありがとうって言ってこれ返そう。ああでもやっぱり口はうまく開かない。

「部屋戻ろっか?」

頑張れよ俺…!考えただろここ何日かずっと考えただろ!いきなり好きは言えないからまずはお礼から言えるようにするんだレイを傷つけるのはいけない。

「こ、これ、あ、あありがと、な」

やっとのことで一言しぼりだし(うわあどんだけ噛むんだよ…)レイに膝掛けを差し出すことに成功した。これだけなのに心拍数はとても上がった。ふう疲れた。レイは一瞬きょとんとした表情を浮かべたあと、顔を真っ赤にしながら受け取った。かっかかかわいいい…!



2010/01/30 ニコ

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