「どういうことなの!?説明しなさい!」

泣きつかれて眠ってしまったレイの腕には確かに赤い痕があって、レイから話を聞こうとしてもそれは叶わなかった。

談話室に降りると一人暖炉のそばのソファに座っているポッターはどこから取ってきたのかスニッチを手でもてあそんでいる。(眼鏡をぶちわってやりたい)何が起こったのかはよくわからないけどこいつが一枚噛んでいるのは確かなはずだ。

「うん、そのことで話があるんだ」

とりあえずぶっ叩いてやろうと振り上げた手はぱしんと乾いた音を立ててポッターに遮られた。(いつの間にスニッチをしまったんだろうか)いつもとはちがう真剣な瞳に頷くと、寮を出て近くの空き教室まで促された。その間ポッターは一言もしゃべることがなくて、いつもはひょろひょろして見えるその背中がひどく広いものに思えた。教室に入ると近くにあった椅子をきれいにして座らされた。そして、「落ち着いて聞いて」と一言。

「シリウスは、レイのことが好きなんだよ」
「………はあ?」
「本気なんだ、あいつ」

なにこれわけわかんない。私が聞きたかったのはどうしてブラックとレイがつきあうことになったのかってことだ。ブラックがレイに本気だろうが本気じゃなかろうが私のレイを傷つけたのには変わりはないしあんなやつに渡す気なんて毛頭ない。

「別にそんなことどうでもいいわ。それよりもどうしてレイとブラックがつきあうことになったのか言いなさい。レイは快諾なんてしなかったはずよ」

そこで口をつぐんだポッター。睨み付けると恐る恐る、といった様子でしゃべりだした。

ブラックは六年前、入学式の日からレイをずっと好きだということ。この夏休みに家を出て自信がついたから、やっとレイに話しかけたのだということ。「だからそれはどうでもいいのよ!しかもなによそれ。好きな子ほどいじめたいとかいう低レベルな話?」「り、リリー…、」「うっさいわね名前で呼ばないで!レイがどれだけ傷ついてきたと思ってるのあなたたち!トロール以下の以下だわ!」「う、」

そしてまたポッターはしゃべりだした。シリウスに加担して糞爆弾を投げつけたこと。無理矢理レイとつきあうことになったこと。

「ペトリフィカス・トタルス!インカーセラス!」


こいつら、女をなめてる…!

体を石化させ縄でしばっておく。そのまま餓死すればいい。



2010/01/10 ニコ

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