ぴかごろ

バリバリバリバリ…

「ひぃっ」

「どうしたの兄さん変な声出して」

「なんでも、ね」

バリバリバリバリ…

「ぅえっ」

「…雷怖いの」

「別に!ちっちゃいお前は怖かったけ」

「あ、光った」

「〜〜!!!はっ、怖いわけじゃねーから!」

「…布団被って何言ってるの」

「じこぼーえーだっ!」

「また分からないのに難しい…あ、いや、それはそんなに難しくないのかな…」

「頭悪くても馬鹿にされてるのは分かるぞ」

「残念」

「雪男のばか!雷落ちろ!し…ぬな!」

「兄さん可愛い」

「ゲヘナに堕ちろ馬鹿」

「ごめんごめん、つい」

「つい、じゃねーよ!こうなったらとことん拗ねてやる!」

「それは困るな…許してよ」

「別に困らないだろ」

「兄さんに少しでも嫌われたら僕、死ぬよ」

「死…!?…うー……ちゅーしたら許さないことも、ない、かも」

「(なんだこの可愛いの)ちゅ」

「ん」

「ごめんね?」

「…おう」

「ところで兄さん」

「なんだ?」

「僕も小さい頃は雷苦手だったけど」

「そこに戻るか」

「勿論。で、その時…」

「お、おやすみ!」

「させるか」

「うあ、布団返せっ」

「ちゃんと答えてくれたらね。で、その時、兄さん一緒に寝てくれたじゃない」

「忘れた」

「思いださせてあげよっか?体で」

「思イ出シマシタ…」

「遠慮しなくてもいいのに」

「するわ!」

「ふーん?」

「なんだよその言いか」

バリバリバリバリ…

「兄さん」

「………」

「一緒に寝てあげよっか」

「………」

「兄さん?」

「………なんも、すんなよ」

「抱きしめたいなあ」

「…ぎゅー、と……ちゅーは許す」

「キスもいいの?」

「…来い」

「喜んでお邪魔します…って、泣いてるの」

「だってこえーんだもん」

「兄さん可愛い」

「お前はかっこよく、なったな」

「…それは反則だよ。ちゅ」

「ん、いーだろ、事実だし」

「はぁ」

「どした?」

「兄さんの事好きだなあって」

「は?なに言ってんだよ」

「あはは、顔真っ赤」

「っ…ほら、寝るぞ」

「はいはい。おやすみ、燐」

「おま、くっそ」

「いっぱい呼んであげるよ?」

「いーよ、勿体ねえ。おやすみ、雪男」

「ちゅ」

「ふぁ、ん、ちゅ」






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雷怖いです

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テーマ「人外ファンタジー」
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