ゆきりん140まとめ
*雪モブ含みますすみません
「兄さんと結婚したい」幼いあいつの願いを叶える為に指を絡めて隣を許して心を繋げてキスをした。子供のごっこ遊びは満たされた幸せで鉛の様に体を重くする、のに。「兄さん」雪男に呼ばれてそっちを見れば、今までで一番かっこいい弟がいた。「雪男、結婚おめでとう」きっとうまく笑えていたと思う。
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*朝チュン注意
春はあけぼの。覚えたばかりの一節を声に出してみたら思ったよりも枯れていた。毛布にくるまって、窓際の雪男を睨む。喉、酷いね?とクスクス笑う彼にお前のせいだと返したいけれど、つらいのは俺だから代わりに重い足腰をどうにか動かして憎たらしい唇を奪ってやった。丸い目とぶつかる。ざまあみろ。
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「昔はこんなに可愛かったのに」と兄さんが角の丸くなった写真を撫でる。優しさが滲む指先に心の奥がつきりと鳴いた。「そう」そんなこと何でもないよと僕は兄さんに背を向けて宿題の続きをする。放物線と軸に囲まれた図形の面積は、「でも今は、すげー愛おしいよ」「兄さん、重い」「可愛くねえなあ」
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ツイッターの140SSでした
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