MUSEUM SERIES:語り世
素材類/三回分
まるで蝶の翅のような螺鈿を閉じ込めた小瓶。蓋も螺鈿細工の星々が描かれている。
祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。奢れる人も久からず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者も遂にはほろびぬ偏ひとへに風の前の塵におなじ。
弾き語りの楽器に多く用いられる螺鈿。
古来より、弾き語りは歴史を語るものである。
昔々在るところにから、紆余曲折を経て、必ず終わりを迎えるのだ。
素材として使えば強い「始」か「終」の効果を発揮する。
高値(魔法的価値の概念がない場所なら三万円、あるなら七万円程度)で売れるだろう。