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視覚からの情報がないせいで、舌の動きが余計リアルに感じられる。
(助けて……!)
目蓋の裏でむだな助けを求めるその相手は、他の誰でもない、アイツだけで。
同じ男にこんなことされて、抵抗すらまともにできもしない自分が情けない。そう思いはするけれど。

口内の性感帯を何度も舌で舐め上げられて、徐々に体の力が抜けてくる。
それは左腕を必死に押さえていた右手も同じことで。

「っん、んん!」

尚輝がそのタイミングを逃すはずがない。一瞬にして裾が捲りあげられる。
慌ててその腕を押し直そうとするものの、力の抜けた手ではもう既に威力はないようだ。
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