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尚輝が口にしたことなんて、微塵も思いはしなかった。

「そんなこと、」

もしそんなこと考えてしまったら、アイツのことも、俺のことも否定するような気がして。

「ありえない」

今にも泣き出しそうな明るい髪を、流れに沿って撫でた。
ぴくり、指先が触れた一瞬体が跳ねて、その腕に力がこもった。ほんの少し、息苦しくなる。

「……愛、」

女の子なら、その声だけで腰砕けになってしまいそうな甘い声が耳元で聞こえた。吐息が当たるほどに近い場所から。
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