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「ありがと、」

鳴り続ける携帯。ディスプレイには知らない番号。

(誰?)

数秒悩んで、通話ボタンを押した。

「もっしー!」

聞いたことあるような女の声だった。

「誰、」

「うっしろー、こっち見てー!」

そこにいたのは見覚えのある顔。見覚えのある花柄の浴衣。片手を大きく振っているアリサの姿だった。
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