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「それ誰かに持たせときゃ良かったのに、」

プラスチックを爪で叩いて。それでも携帯の通話は切れていないようだ。

「あー……じゃあ、はい。」

俺の体温を奪って、くそ暑いこの夏に手が冷たいという異常現象を起こす原因を尚輝の手に持たせてやった。手の平全面当てさせて。

「つっめて! や、こっちの話」

底の角で俺の額を軽く小突き、携帯と話だす。
俺はなんだかおかしくて、一人で笑っていた。
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テーマ「人外ファンタジー」
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