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繋がりにくい電話がようやく繋がって、マツたちと連絡が取れた。

《ちょ、俺ら2人で回るわ》

「は? なに、うまくいった?」

《うん、……びっくりだろ、》

マツの声の後ろから、びっくりっしょーとミカの高い声が聞こえた。
びっくりだ。

「おー、んじゃ、ゆっくりな」

けらけら笑って、電話を切った。

「マツら、うまくいったってよ」

差し出されたストロースプーン。氷が舌の上で溶ける一瞬一瞬が冷たく、うまく喋れない。
それでも尚輝にはなんとか通じたようで。

「そうか、」

そう言って二度目の意味深な笑みを交わした。
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