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神社の前にはチャリが大量に置かれていた。例年のことなので、誰も慌てない。
「あっこ置こうぜ、」
そう言ってマツの行った先は、神社のななめ前にある小さな銀行。
少し隠れた場所にあるせいか、神社の近くにしては置いてあるチャリは5台ほどで、穴場だった。
歩いて神社に行くと、夜店は既に賑わっていた。入り口にある石造りの大きな鳥居の裏、わたがしの売っている夜店の横に座って騒いでいたのはミカ達だった。
「よ、」
ミカ達はきれいに化粧をして、気合い入れて髪型や浴衣を着飾っていた。
「浴衣じゃーん! 似合ってるし!」
ミカは俺らの服装を見て嬉しそうに笑って言った。
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